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白光真宏会 出版本部



立ち読み - 天と地をつなぐ者

少年期、 (一)
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しかし幸い母は二度とは責め言葉をいわなかった。母にすれば、着物はただ一枚きりなかったのだから、折角無料でもらえるものを、平気でもらわずにきた子供が愚鈍にみえて情けなかったのであろう。
そのことは私の子供心にいつまでも、消え去らない問題となっていた。正直か馬鹿正直か、私にはしかしああするより仕方がなかった、と自分で断を下して、やっと心が晴れたのはしばらくたってからであった。私は体が弱かっただけでなく、小学校一年の頃から、左のまぶたが悪く、赤くふくれあがり、ただれたようになっていた。そのためつねにいろいろな薬をまぶたにつけて眼帯をしていた。それが卑弱な容貌に拍車をかけて弱々しくみせた。その眼病はどんな医者に診てもらってもなおらなかった。今にして思えばその眼病も病弱も、祖先の迷いの想念の浄めのためのものだったようだ。そうした肉体的諸悪状態が私の本来性である明るい積極性を極度におさえてしまい、外に向かって働きかけず、内向的に魂に働きかけるような生き方に自然に向かわせていった。(後略)


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